ブログ

★病院が作った代理ミュンヒハウゼン症候群――ケース②

10653723_629674250477261_8269097550492488299_n

★病院が作った代理ミュンヒハウゼン症候群――ケース②

 被害児Dちゃんは、ある病気を患い入退院を繰り返していた。Dちゃんの入院中は常に点滴を行なっている状態であった。入院中、Dちゃんに原因不明の発熱が何回か続いたので血液培養検査を行なったところ、通常では考えられない「バイ菌」が複数発見された。医師の話によると、このようなことは通常あり得ないことで、だれかが故意に点滴にバイ菌を混ぜている可能性があるとのことであった。
 その医師によれば、「Dちゃんの複数の発熱の際に担当した看護師は同一人物ではないので、看護師がやったとは言えない」という曖昧な理由で「看護師が犯人ではない」と言い切った。この決めつけは確たる証拠を根拠にしたものではない。
 その後、その医師は病院側の責任はないと決めつけたばかりか、なんと母親を犯人に仕立て上げた。「母親の見舞いの直後にDちゃんの発熱が起きている」という短絡的な理由からであった。Dちゃんの病室はナースステーションの向かいに位置しており、常に看護師達から見える状態にある。また同部屋の見舞い人がひっきりなしに出入りしている状態なので、母親がこっそりと何度もDちゃんの点滴に「バイ菌」を混入するのは不可能である。それにDちゃんの病室には監視カメラがあり、24時間病室の様子が記録されていたが、その記録映像には母親が不自然な行動を取ったという記録はないことを病院側は発言している。しかし、以降の裁判の過程で母親側から出された監視カメラの映像の開示請求を、病院側は拒否している。
 結局、病院は母親を「代理ミュンヒハウゼン症候群」であると決めつけ、児童相談所に虐待通報した。児童相談所は母親の説明を一切聞かず、病院側の言うことのみを鵜呑みにしてDちゃんを一時保護してしまった。児童相談所は、事実調査など一切行なっていない。児童相談所は両親とDちゃんの面会通信を一切禁止しており、現在に至るまで2年以上にわたって完全隔離状態とされている。

 このケースは、医師として非常に背景が理解しやすいケースである。病院という場所はおのれの罪や問題を隠すためには、どんなことも平気でやる場所だということである。
 裁判内容によれば起因菌が通常では考えられないものであるということだが、これが院内感染や医原病である可能性は当然、否定できない。院内感染を否定するのはまったく根拠に乏しく、医師の私から見ても、このケースが病院のミスである可能性は大いにあるのだ。しかも監視カメラまであるにもかかわらず、それには親の不審な行動が映っていないことと、開示請求にも応じないということをいかに考えるべきなのか。
 結局、このケースは病院による不都合な事実の隠蔽工作である可能性は十分考えられる。にもかかわらず、通告による捏造で児童は拉致され、事実はウヤムヤになってしまう。これは病院側がこの児童相談所システムの欠陥をうまく利用したケースと言えるだろう。
 このようなケースは日本中にゴマンと存在する。

★不登校児だった子――ケース③

 N君は知的障害境界域といわれていた。一時的には不登校などの時期があり、母親自身も子どもの不登校の前から精神科に通院し、精神薬の多剤処方を受けていた。母親は薬の投与後に状態がおかしくなっていったが、そのころは多剤療法を受けても精神科医を信じ込んでいたので、薬を疑うこともなかったし、医師に言われるがまま、薬を飲み続けていた。
 精神状態が悪化したため、家庭は成立せず、母親は子どもの世話をほとんどできなかった。子どもは一時的に児童養護施設に引き取られる時期もあったが、「子どもを育てたい」という意志と親の努力によって再び家に戻れる時期もあった。
 状況が激変したのは、N君が思春期にさしかかったころ。おそらく思春期心性によると思われる幻聴のような症状と不登校が重なり、そして精神科ではてんかん発作はないのに脳波検査でてんかん波があるという理由によって、抗てんかん薬の処方がなされて少し経ってのことだった。N君が自殺未遂をしてしまった。
 子どもが自殺企図を行なったことが児童相談所介入の切り札となり、彼は一時保護される。それまで自殺企図などなかったことを考えると、私は抗てんかん薬により誘発された自殺企図の可能性も強いと考えている。
 児童相談所が介入した理由は、もちろん「親の虐待」である。親の虐待があったから、子どもが自殺企図をしたととらえたわけである。
 しかしことはそう単純ではなかった。なんと児童相談所は「母親の虐待」ではなく、どういうわけか、「父親の虐待」であると決めつけて子どもを無理やり拉致することにしたのだった。養育環境が悪く、父親が子どもに詰問するからということで、子どもには「情緒障害児」という診断名をつけ、施設に閉じ込めて親と一切の面会を許さないようにした。
 もちろん父親と子どもの間に虐待など一切存在しなかった。父親は、「生真面目」という言葉が当てはまる、ごくふつうの会社員で、会社でもそのように評価されていた。それは母親だけでなく、その家族も証言している。
 子どもが保護されたころ、母親は多剤療法の苦しみから子どもには優しくできなかったかもしれないと言う。しかし薬のためか当時の記憶がないそうである。母親の精神状態は明確に医原病であり、また子どもが保護されたのも母親の虐待ではないわけだが、母親は自分に罪があると今も深く悔いている。
 児童相談所はN君を親に会わせぬばかりか、法的根拠や保護の理由についてさえも一切明かすことはない。
 本来、児童相談所は家庭に訪問して、状況を確認しながら隔離やその後の展望を決めるものだが、隔離以前から一切家庭には訪問してさえいなかった。ただの一回たりとも、である。そして一回も訪問していないにもかかわらず、児童相談所と児童相談所つきの精神科医は、父親をどうしようもない虐待者であるかのように断定した。
 家族には誰ひとり味方はいなかった。あらゆる弁護士に相談したが、児童相談所とは闘えないと請け負う人間は皆無だった。地方議員にも相談したようであるが、虐待親の言い逃れ、遠吠えと判断されたようで、取り合ってもらえなかったという。
 そして極めつけはこの幼い思春期の子どもに対して、リスパダール、パキシル、ベンザリンという精神薬の処方が行なわれているということだ。元々内気な子であったらしいが、これらの薬の投与により鎮静気味で、きっと彼らが望む「いい子=ロボット」に仕立て上げられていることだろう。「だろう」という推測なのは、子どもがその診療によってどうなったか、それさえも情報はほとんど開示されていないからである。

 今までのケースと基本は同じだが、彼らは弱いものから順に攻めていく。本当に虐待をしている親、主張の激しい親には彼らは強く出ることはない。今を維持できればいい人間たちにとって、無理やりトラブルを抱え込むより、弱いと見切った人間を連れ込んだほうが、簡単に目的を達成できるからだ。
児童相談所

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

児童相談所の怖い話①

児童相談所の怖い話

ページ上部へ戻る