はじめに私は「その話」を最初に聞いたとき、信じることができなかった。医師という立場上、精神医学の問題に関しては、すさまじい被害報告にも非現実的な出来事にも数多く接してきた。そんな私でも「その話」を最初は信じることができなかった。それほどにこの問題は闇と非道に満ちている。
なぜ児童相談所問題や児童福祉問題を発信するのか私は一医師であって薬害研究センターを運営しているものに過ぎない。その人間がなぜ児童相談諸問題に取り組むのかと聞かれることがあるので書いておく。これにはいくつかの背景があり、この問題に取り組んでいる内部の人たちはよく知っている。
第1章 児童相談所で今、何が行なわれているのか?★児童相談所が一時保護したA君のケース これから記すのは、児童相談所が実際に行なっていることである。特殊なケースでも、偶発的に起こった出来事でもない。あくまでこれが児童相談所の行なう「通常業務」なのである。
★体罰はどこまで許される? まずこのケースを読んでみなさんはどう考えるだろうか。第5章の鼎談を読んでもらえばわかるとおり、このケースは国家賠償裁判を行なっている、静岡県静岡市在住の松島さん夫婦のケースである。
★児童相談所の使命とは? いったい児童相談所の仕事とは、また与えられた使命とは何なのだろう。それは虐待を防止すると同時に、問題を抱え分裂した家族を再構成し、健全な家族の形に指導していくことであるはずだ。このケースにおいてなら、たとえばこういう指導がなされれば済む話ではないのだろうか。
★児童相談所では絶対に児童虐待を防げない 児童相談所職員は法律の知識もないど素人であり、児童相談所の公務そのものが法的根拠不要で公務員性善説と全体主義にのっとったシロモノなのである。その結果、ひたすら冤罪のもとに親から子が引き離され、親子が不幸になっていく。
第2章 検証・児童虐待激増のウソ★虐待は本当に増えているのか? ここではまず日本における児童虐待が現在どういう状況にあるのかの概要を把握するためにいくつかのデータを見てみることにしよう。
★「虐待死激増」という印象操作「児童虐待によって子どもが死亡した件数」に関しては、別の意味で見方を注意する必要がある。
本当に厳しいながらも的を射た言葉である。 つまり日本には子どもの虐待や他殺死に関して客観的なデータがほとんど存在していないということだ。
第3章 法律上の児童相談所に関する問題★児童相談所の4つの問題点 第2章で見たとおり、児童虐待問題は激増しているわけでも、深刻化しているわけでも、残虐度が増しているわけでもない。しかし、児童虐待防止法は日々強化され、児童相談所の権限も肥大化してきた。
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