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間違いだらけの書類

★間違いだらけの書類

松島 司法というのは、そもそも刑事訴訟法で定められたものすごい手続きがあって、犯人だって被疑者だって人権を重んじられているわけです。だから逮捕状に書かれている生年月日の日付が一日間違ってただけでも令状としては無効になってしまうくらい厳格に規定されています。人の身柄を拘束するのはそれくらい慎重でなければならないんです。
 それなのに、ウチの一時保護のときの書類なんて、私の職業が間違っている、連れてた本人の年齢が間違っている。それだけじゃなくて、手続きの切り替え、「一時保護」から「入所措置」に切り替えるときも行政手続きそのものが間違っているんですよ。普通だったら考えられないような行政手続きのやり方をしていて、時間が空いちゃっているんですよ。そんなことがあれば、本来なら子ども帰さなければいけない。ところが帰した事実はないんです。本来あり得ない措置なんですけど、本人たちはそれが正しいんだって言い張っている。
内海 何でもやりたい放題。
松島 そのことを家庭裁判所に訴えたら、家庭裁判所の言い訳は「行政裁判等で違法だって認められたんだったら違法行為かもしれないけど、要するに判例がない」という。
南出 自分が判断せえよ。情けない。
松島 酷いでしょう。裁判官も本当はわかっていると思うんですよ。このあたりが多分まずいなとわかっていると思うんです。だけど自分の所でマズイと言っちゃうと、すべておかしくなっちゃうから、行政裁判の判例が出てるんだったらまだしも、それが出てないんだったら判断しないのが筋だみたいな考えがあるんでしょう。
内海 この前、医療裁判の結構有名な弁護士さんにお会いしたんだけど、裁判官が最近腐敗というか退廃して、まったく今の裁判官はダメだって言われていました。お話をうかがっていてその実例の一端を見たような気がします。
松島 責任を取る気はまったくなくて、あるのは自己保身だけ。
南出 地裁の事件だってそうなんですよ。【地裁の事件とは?】でも地裁の事件の場合は、事件的には物凄くバラエティに富んでるわけ。だからこの事件でこういう判断したからといって、事案が違うから違った判断もありうるけど、児相の事件とかパターン化したものは、基本的に同じような事案なんだよ。これは虐待親やとかいうような刷り込みでずっと来てるわけやから、同じような判断をしないと矛盾するわけ。一つの判断をしてしまうと、自動販売機にコイン入れたら缶コーヒーが出て来るみたいな判断をし続けないと続かない。
松島 でもこれだけ腐った裁判所の裁判官ばかりをと見てきた中で、よく証拠保全を決めてくれた裁判官がいたってことが唯一の救いでした。
南出 若い人だったけど、彼の行末が心配や。
内海 そうですか。冗談じゃなくて。
南出 その裁判官は、私たちと取り引きがあったとか面識があったわけでもなんでもない。この件について真摯に判断してくれた人です。「親権の行使をなんでそこまで阻止するのか」と当たり前の疑問を持ってくれたのでしょう。児相に情報開示できないような不都合なことがあって、証拠を隠滅あるいは証拠を改竄する恐れがあるというのはだれが考えたって、怪しいなと思う。その一般的な感覚でまともな判断をしただけなんです。
 だけど、現在の司法の世界では、このまともな判断ができるということ自体が稀なんです。
内海 精神医学の世界のやばさは散々見てきましたが、裁判の世界もやばい。

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