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連鎖する無責任体制

★連鎖する無責任体制

松島 病院というのは、医療過誤だとか自分にとって都合が悪いことが起きていると、それを隠蔽することを目的に、子ども絡みなら児相に入れちゃえばうやむやにできてしまうんで、それで通報をされたという例が多いですよ。
内海 医者の立場からしても、はっきり言って病院というのはクズの集まりなんで、なにも弁明をすることはありませんけども。
南出 責任のなすり合い体制においての連帯責任というのは、無責任のこと。みんな責任を取らなくていい体制のことを連帯責任というんだから。
 学校もイジメなどの問題があったときに、問題のあるやつを児相で引っ張って間引きしたいという目的で早期通報したりする。通報された児相側も自分のところで責任を取らなくていいように病院に放り込む。病院は病院で薬を投与すると、これは薬の問題だから私の判断ミスじゃないというように、みんな無責任の連鎖が続いていく。
松島 児童相談所の中もそうなってますよ。ド素人集団なんで一人の人が責任を絶対取らないように、なにか起こると必ず毎日何回も全員の会議をやっています。もう、本当にどうでもいいことまで全部会議で決めて、全員で承諾しましたという形式をとっています。
 だから、彼らと議論していても、彼らがしゃべる言葉は「私が」じゃないんですよ。「児童相談所として決定しました」とか、「児童相談所として聞いてます」とか、主語が「児童相談所」なんです。みんな一人の人に責任を負わせないためのシステムができているんですね。

★祖父母に親権をとられたケース

松島 そんな中で児童相談所の職員と良好な関係を築いて、一年間にわたって育児相談に行ってた人がいるんです。育児についての悩みがあって、いろいろと尋ねたらしいんですが、具体的にこういう教育はいいとか、子どもにはこういうことをしたらいいよというようなことは教えてくれないんだそうです。抽象的な話が多いんで、なかなか理解できなくて何度も通っているうちに児相の職員と親しくなった、と。親御さんのほうも何々先生じゃなくって何々さんと呼んで、向こう側も何々ちゃんみたいな、気さくに話し合いのできる、とてもいい関係ができていたそうなんです。ところが、ちょうど一年くらい通ったと思ったら、この人が突然、児相から「育児不適切」といわれたんです。
内海 えっ、またそれ拉致られたんですか。え~っ、ちょっと待ってくださいよ。
松島 このケースでは一時保護されただけじゃなくて、なんと親御さんの親、いわゆるお爺ちゃん、お婆ちゃんに当たる方たちに親権を取られちゃったんです。
内海 それはもともと親子間に何かしらの問題があったんでしょうか。
松島 児童相談所がお爺ちゃん、お婆ちゃんをけしかけて、「子どもさんはまともな育て方をしていませんから親権を取ってしまわないといけません」と持ちかけたんです。
内海 しかし、そのお爺ちゃん、お婆ちゃんは、あっさりとそれを受け入れたわけですか。児童相談所がそんなことを持ちかけてきたとして、すぐに受け入れるなんてことがあるでしょうか。たとえばものすごく親子間の仲が悪かったとか理由があるならまだ理解できますが……。
松島 仲が悪いというよりは、孫がそんな目に遭っているのならという感じで、全然事情がわかっていないんです。どんなに説明をしても児童相談所の言うことのほうを聞くんです。この世代の人だからなのか、「公的な機関の人が言っていることなんだから間違いない」という意識があるのかもしれません。だから親も直接話していたんですけれども、児相からの入れ知恵でそちらのほうを信じ込んじゃいました。
内海 児童相談所の家庭崩壊作戦、大成功じゃないですか。
松島 結果的にはそうなってしまいました。
南出 僕が受けたケースもそういうケースが一件あるよ。
 わざわざ「親権の剥奪」という手続きを児相が取っていくんですよ。変な言い方ですけど、お爺ちゃん、お婆ちゃんをそそのかして、お爺ちゃん、お婆ちゃんが孫を可愛いがる気持ちもあるもんだからそこにつけ込んで、お年寄りは結構お上の言うことは正しい、「恭儉己レヲ持シ」というような気持ちがあるから、意外にすんなり児相の説明を信じてしまうわけ。
 だから、本当は親から親権を剥奪するなんてことは極めて異常なことなんだけど、これは孫のためだと思ったら、ここで一肌脱がなけりゃダメだというように、うまく誘導していく。結局それで家庭崩壊をどんどん進めていく。
 しかし、そういうケースは、ちゃんと親権の剥奪の民法に基づいて手続きを取っているだけ、まだまともなわけです。実際、他のケースは一切そういうものすら取らないで、もう実質は親権の剥奪というケースです。
 逆に言うと、お爺ちゃん、お婆ちゃんという受け皿があったから、児童相談所が責任を逃れる便法として親権剥奪という形をとったんです。「この印籠が目に入らぬか」という形を取りたかったから、そういう方法を取ったんであって、お爺ちゃん、お婆ちゃんがいなかったら、絶対そういう方法を取らずに松島さんのところと同じ方式でやっていたと思います。
松島 だけど一年間にわたって良好な関係を保っていた児童相談所の職員から、その一年間を証拠にされて一時保護された親の気持ちを考えるといたたまれません。
南出 児童相談所にしてみたら、一時保護のお客さんだ。
松島 児相は、他の施設やカウンセリングを紹介しないんだそうです。全部、自分のところに呼んでいるんです。こっちにおいで、他の所に行っちゃダメだよ、と。
 読者の方々にはにわかに信じられないかもしれないけど、被害に遭った人だったら、このエピソードは皆さん頷かれると思います。
内海 いゃあ、内実は想像以上にすさまじいです。

南出 児相は、虐待相談みたいなのをフリーダイヤルで全国でやっています。通報義務みたいに、隣で子どもが泣いたらすぐ電話してください、という。私もそこまでは調べてないけど、拉致紹介料みたいな場合によってはそういうふうなものをなされている可能性もあるんではないかと。【それを推測させるようなものがあるか?】
 実際、去年のレベルでも5万数千件の虐待相談があるんだけど、これ統計的には、明確になってないですよ。特に宮城県と福島県については、震災の関係があるからデータも取れない。震災が起こったときの一時保護所とか養護施設も当然津波にやられていて、そのデータが上がってこない。放置して無茶苦茶にしとるかということも分かる。その統計を外しただけでも5万件越えているということ。その内刑事事件になるのは1%満たないんですよ。数百件くらいのものです。
内海 殺人事件なんかもどんどん全体数が下がっていますしね。
南出 殺人事件では、極端に悪質な例がエゲツナイ報道されているので増えているように思うけど、統計的には減っているわけね。殺人事件が減っている、死亡事件が減っているということは、それらは当然氷山の一角だから、裾野自体がしぼんでいると想定されます。
 一方で児童相談所への相談件数は増えている。それはもうたくさんの予算を使ってやっているから増えているのかもしれないけども実際の数字を出さないということが大問題で、多くの人がなかなかこの問題が理解できない。この問題で児童相談所を批判すると、虐待親の肩を持つのかというような刷り込みをされているから、なかなかそこにメスを入れることができない。わからない人がほとんどだけど、わかっていてもそこに斬り込めないという人がほとんどです。【結局何が言いたいのか焦点をしぼる】
松島 実際にある横浜の地方議員がツイッターで、「自分たちの市では虐待問題に関して、児相が暴走していることはあり得ない」とつぶやきました。議員さんが堂々と名前を出してやっているんで、私は「いや、実態をよく調べてみてくださいよ」と返信しました。私のところも、南出先生のところも、横浜の案件を扱っているんです。
 こないだ東京で報道されたケース。【このケースを詳しく紹介】あれは28条の家庭裁判所も親権者側の言い分を認めて、児相側が申し立てたこと全部却下している事例でちょっと珍しいですけど、その親御さんたちがやはり児相の保護は不当だと、東京地裁へ提訴された事例があってその件に関して答えている。こういう報道をすると児童相談所が手を出せなくなって、本物の虐待で失われる命がっていう論争にもっていこうとしている連中がいるんです。
内海みんなそうですね。
松島 もともと児童相談所の職員って専門家でもなんでもないし、虐待を見抜けるようなノウハウもなにも持ってない人たちなんです。だから彼らを何十人何百人と増やしても、資質はない、レベルが達してない、技術もないので子どもを守れるわけがないんですよ。
 それよりもっと児童虐待の専門家の資格をちゃんと作ったり、虐待を見抜くノウハウをちゃんと作っていかなきゃいけない。そういうことをしなきゃならないにもかかわらず、なんでもかんでも児相が真面目に仕事してなかったから虐待死が起こったというような言い方をするけれども、そうではなくて、もともと児相はほとんど何もできてないという前提を皆さんに知ってもらいたいのです。

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